名古屋市 中区 栄 中日ビル4階 内科・心療内科 はたの医院〔English is available.〕

波多野敬

病むことと生きること
人間は生きている限り、次々と様々な問題に出会い、そこで悩み、苦しみます。肉体的な問題、心理的な問題、人間関係の問題、仕事や家庭などの社会的問題など、本当に多様な問題があります。
しかし、人間はホモ・サピエンス(賢いヒト)としての知恵を持ち、それらの問題に対峙する時、よく耐え、また多くの問題を解決する能力を発揮してきたので、ホモ・パチエンス(苦悩し忍耐するヒト)とも呼ばれます。
人間が抱える問題のなかでも、『病気』を免れる人はありません。何故なら、人間が『生きる』事の中に『病気の核』があるからです。つまり、人間が『病気』になるのは、生物的なヒトが社会的な人間になる過程で獲得してきた進化的な産物である事が多いからです。
現代医学で『病気』と思われている現象も、多くの場合、人類が遭遇した過去のある環境では、生きる為に『適応的』な反応だったことが、複雑で変化速度の速い現代社会という特殊な環境では、上手く作動しない結果であることもしばしばあります。(進化医学)
また『人間』は、生物的、心理的、社会的、実存的、霊的な存在として、一人一人の個体レベル、家族のレベル、仕事や他人との関係という社会レベルの中で生きています。
私は、『人間』や『病気』をこのように理解して、現代医学という特殊な思想、文化、政治、経済などの制度で規制された枠組みを超えて『医療』を考え、日々の診療を実践していくことが出来ればとの願いから内科、心療内科として開院いたしました。
私は内科医として、現代医学の中に病名として分類された『病気』を診るのではなく、『病む人間』として生きる条件、すなわち一人一人の個性をつくる生理、心理、人間関係、家族、仕事、宗教、価値観などに至るまで多様な要素をも包含しながら、『病める人間』にアプローチしたいと思います(全人医療)。
また医療における昔からのパターナリズム(父権主義、父親が自分の息子におしえるような)医師から患者さんへの一方向的な指導ではなく、『病体験』が患者さん本人の自己成長的な意味をもつものになるようにサポートできれば、『病』もただ辛く、無駄なものではなくなるでしょう。
実際、自分や特に身近な人の『病』を意識的に体験しようとする態度を持てば、実に様々な事を『学ぶ』ことが出来ます。『人間を含めた生物の構造、機能そしてそれらの意義』、『生の深さ、広さ』、『生きるための条件』『生きる為のスキル』など幾つもあります。
もし患者さんがそれに『気づき』、私が少しでも助力できるのであれば、二人の人間が宇宙空間の中で出会う確率等ほとんど皆無であるにも拘らず、同じ時代の同じ場所に偶然生きた人間として、私にも意味深い人間的交わりを経験させていただく事になると思っています。
勿論、私の考えに同意できない方の方が現時点ではずっと多いと思いますが、『病』を通して『人間』を考え、また『病体験』をとおして『人生』をより充実したものにし、またそれを『人間交流』のチャンスに変えていく事が出来れば、『病むこともまた生きること』と考え、『病気』を単に忌み嫌う対象に貶める事は、無くなるのではないかと期待しております。

波多野敬 略歴

1975年 名古屋大学医学部卒業
1975年〜1980年 SLセントラル病院などで臨床研修
1979年 アメリカ合衆国フィラデルフィアにて臨床研修
1985年 名古屋大学環境医学研究所大学院修了(生理学系)
1985年〜2002年 波多野内科院長
2002年〜2010年 日本福祉大学社会福祉学部保健福祉学科教授
2009年8月 はたの医院開業

波多野敬 所属学会

日本医学史学会(1995〜)
日本内分泌学会(1980〜1987)
日本生理学学会(1980〜1985)
日本宇宙航空環境医学会(1980〜1990)


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